東京YMCA講演会『軽度発達障がいをもつ子への支援』


東京YMCA講演会『軽度発達障がいをもつ子への支援』
2007年7月29日 軽度発達障がいの理解と医療 講師:小沢 浩 氏(島田療育センター医師)

  受講してきました。  小沢先生は小児科医としてのお立場が強く、とても判りやすい講演内容でした。

  最初に
(自閉症児の感じている世界を想像して下さい、と参加者に。)
目を閉じて下さい・・
あなたは今、中東の戦争地域の真っ只中にいます。周囲から人が集まって来ました。
皆、髭だったり眉毛だったり少しずつ違うのですが一人一人を見分けられません。
皆自分を心配して何か長々と話しかけてくれますが判らなくて、怖くなって来ました。
その時、一人の人が一言と水の入ったコップを手渡してくれました。
喉が渇いていたのでそれを飲みました。最初は美味しかったのですが何口か飲んだら生臭くなって飲めなくなり、その場から走って逃げました。
逃げたけど、結局行くところも無く、親切にしてくれたのに逃げ出したのが気になり、戻ろうと同じ道を引き返しています。
と、こんな感じなのではないかと思います。

  障害の害について
最近障害を障がいと表示していますが、地方の行政からひらがな表記を始めたのが拡がっていますが、医療的にはまだ障害と漢字表記が正式です。
また、アスペルガーの患者さんから障害を障がいにする事に違和感を感じる、ひらがなにしても内容は変わらないとの意見は納得でした。

  発達障害・発達障害者支援法・軽度発達障害について
診断名 言葉のむずかしさが理解を遅らせる。
DSM-Ⅳ(アメリカ精神医学会の診断基準)を中心に説明。高機能自閉症はDSM-Ⅳの基準にはない俗称である。
ADHDの基準については、誰でも思い当たる事ばかりだが、「しばしば」が主な基準である。

  対応の基本
1.子どもに愛情を持つ事(子どもは敏感である)
2.さまざまな視点(子ども。親、教師、学校長、医師、など)
3.子どもが楽しく過ごせる環境(思いやりの心が育つ環境)
4.子どもが選んだ環境の尊重

  具体的対応
1.時間統制
2.エネルギーの発散
3.行動の合法化
4.自信を持たせる
5.自己の受け入れ
6.他者からの理解
7.わかりやすい環境(視覚化し、完全な文章で省略・代名詞を避ける)
8.さまざまな立場の人に相談できる環境作り -最終決定は自分ー

  対応のポイント
・怒る≠叱る 怒るは感情をぶつけるだけ
・行動の前vs後 幼児期:行動の前に注意 高学年:行動の後に注意 ☆高学年に前に注意すると自尊心を傷つける。
・ほめるー励ます ほめるは価値観の押し付け、ほめすぎは怖い、励ましを続ける
・手ごたえをつかむ 確実にもう一度行い手ごたえを確認する。

  薬物療法の基本的考え
1)生活特性コントロール 2)合併する問題コントロール 3)学習能力向上 4)不安・緊張感・抑うつ感の軽減
5)目指すのは 失敗体験の軽減→良好な対人関係・情緒の安定→自尊心回復→健全な人格発達の保障
☆こどもを扱いやすくするために使用するのではない。

  薬
1.リタリン:脳内の伝達物質であるドーパミンを補う。 ADHDに処方、ノルアドレナリンが原因の場合は効かない
(ADHD 神経回路が同時に複数回りすぎている状態。通常は1箇所しか作動しない。)
2.SSRI(デフロメール、ルボックス):セロトニンを高める。抗うつ薬   固執性、パニック、うつ
3.リスペリドン(リスパダール):前頭葉に働く、ドーパミンの特性を高める、攻撃性を抑える。
CBZ(テグレトール)VPA(デパケン):抗けいれん薬。神経細胞の興奮を抑える。前頭前野内側の活動を高める
パニック、攻撃、自傷、うつ。 デパケンはチックにも有功。

 自立に向けての通過点
将来の展望を常に意識する。
周りとの比較を止める。

長くなりましたが、特に印象に残った部分だけを報告しました。

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